
毒親からの虐待の割合は35%!【怖い負の連鎖を断ち切る方法】

親子の虐待は負の連鎖として続きやすいと言われるが、自分の子どもには私みたいな思いをさせないようにしたいと思っている。かといって何が正解かなんてわからないけれど。やれることをやるだけ。この10連休、親子関係でしんどい思いをしている子ども達が少しでも減りますように。
出典:ツイッター
年間60人
実はニュースになっていない子どもの死が年間60人前後あります。
虐待で亡くなる子どもの内0歳児が半数を占めます。出典:日本こども支援協会
「自分は親になる価値があるのだろうか・・・」
「虐待の連鎖がこわくて結婚に踏み出せない」
「虐待の連鎖は本当にあるの?」
といった悩みを抱えることがあるかもしれませんね。
現状を見てみましょう。
虐待の負の連鎖の割合は35%
およそ3人に1人の割合で虐待の連鎖が起こると言われています。
児童虐待の発生要因(複数回答)
児童福祉司に、児童虐待の発生要因を尋ねると、「保護者の養育能力の不足」が 63.4%と最も多く、次いで「複雑な家族構成(継父母などのステップファミリー等)」が 46.8%、「家庭の経済的貧困」が 42.1%、「保護者の精神疾患等」が 39.8%、「保護者の地域からの孤立」が 36.4%、「虐待の世代間連鎖」が35.0%等となっている。出典:総務省
ただ絶望するほどの数値でもないことは確かです。逆に言えば65%は虐待の連鎖がしていないということになりますからね。
ただし「親になる責任」はしっかりと自覚する必要はあります。
きちんと子育てをする意欲を持って子どもを授からないと恩着せがましくなってしまいます。
法律上「出産しなければならない」という決まりはありませんから、生涯未婚という選択肢があることも頭に入れておきましょう。
恩着せがましい毒親の心理・対処法【無理に出産をする必要はない】
虐待の負の連鎖の理由と法務省の論文【主導権と仲間意識】
法務省から出されている「児童虐待に関する研究」では「コントロール感を回復しようとのメカニズム」と書かれています。
4 虐待の連鎖
西澤(1999)は,トラウマを受けた人には,その体験を乗り越え,コントロール感を回復しようとのメカニズムが作用して,他者への加害,自己破壊性,再被害化といった様々な形態を取りながら,トラウマとなった状況を想起させたり繰り返してしまうような事態に強迫的に身をさらしてしまう傾向があるとしている出典:法務省総合研究所
「コントロール」の対象として考えられるのが「主導権」と「仲間意識」です。
人はコントロール感がないと恐怖を感じます。
たとえばジェットコースターが怖いと感じる一因として「自分でコントロールできない」ことが挙げられますよね。
また、仲間意識がないのもストレスの原因になります。
「自分ひとりだけ苦しい」
「誰にもわかってもらえない」
というのは苦しいことですよね。

【体験談】金魚すくいが好きなのに、世話をしない小学生
私のよく知る女性に、母親からネグレクトを受けた小学生がいました。
お祭りの金魚すくいが大好きで、毎回家に金魚を持って帰っていたのです。
ところがせっかくすくって来た金魚の世話をしませんでした。
1回も水を取り替えないので、水槽の水が真っ黒に。
当然、金魚はすぐに死んでしまいます。
金魚をネグレクトすることで「主導権」と「仲間意識」を得る
小学生は、いつも不安で不自由な状況にストレスを感じていたはずです。
自分がネグレクトの主導権を握ることで、母親のネグレクトに振り回された不安を少しでも解消し「仲間」をつくることで、安心したかったのでしょう。
アフリカの恵まれない子どもが何とか生きていけるのは、近くに同じ境遇の仲間がいるからです。
ループする虐待をやめたい【相談窓口をチェック】
「『虐待する親の問題である』という考え方ではなく、『養育能力を持ち得なかった親と子どもを孤立に追い込む社会の問題である』という考え方に変えていく必要があります」
「自分は虐待してしまうかも知れない」と思うことと「なぜ虐待の連鎖が起きるのか」を理解すること自体、充分な対処法になります。
「自分は車で事故を起こしてしまうかも知れない」と思うことができ「なぜ交通事故が起きるのか」を理解している人のほうが交通事故を起こしにくいのと同じです。
また、子育てに関する相談窓口を利用することも大切ですね。
と思ってしまうと、理想を追い求めることになり、理想と現実の違いからストレスをかかえてしまうことに。
一つの方法として、自ら児童相談所へ電話することもできます。
決して恥ずかしいことではありません。人間は虐待をし得るから児童相談所があるのです。

理想が高すぎると育児がおっくうになる【ほどほどに】
ルポライターの杉山春さんの『ルポ 虐待:大阪二児置き去り死事件』によると、2010年に大阪市で3歳と1歳の姉弟を放置して死亡させた23歳の母親は、布おむつ、母乳の育児を徹底し、地域のママサークルの中心メンバーだったこともあったという。
今どき紙おむつと粉ミルクでもすくすく育ってる人がたくさんいますよね。
育児にかぎらずあまりにもキチッとしようとすればモチベーションが下がったり現実とのギャップにイライラするもの。
なんてことがきっかけで虐待になるリスクがあります。
もうムリ!育児を他人にゆだねるという選択肢
もし子どもを虐待してしまいどうしようもなければ子どもを他人にたくす方法もあります。
また、実際にたくす・たくさないは別として
と思うことで心理的な余裕が生まれ、虐待が減ることも期待できますね。