
大人になる機会を毒親に奪われたアダルトチルドレン。抑圧を解く方法

自分の気持が相手にからんでいってしまうことを「思いやり」というような言葉で正当化していると、いつになっても思いやりのある人間にはなれない。
出典


母である姉は、子離れできない毒親。そこに息子が気付いて離れたことがよかったんだろうな。 周りの人から、たくさんのことを学び「自分」を作り上げていっている。育ってきた環境だけでは世の中渡り歩けない。たくさんの人からたくさんのことを学んでほしい。
出典:ツイッター
相手が毒親だと話を聞いてもらえなかったり怒りだしたりして、なかなか言いづらいことがあります。

子どもの自己主張を排除してしまうような環境で育ったアダルトチルドレンは気持ちを押し殺す(=抑圧)するしかありません。
感情面での成長を妨げますし、自由に感情を表現できなくなり、だんだん元気を失ってしまいます。
この記事では抑圧の悪影響と対処法を書きます。
常に親の顔色にビクビクしていて安心できない
毒親育ちのアダルトチルドレンは、恐怖を避けることで頭がいっぱいになってしまい、他の喜怒哀楽の感情を無視しながら生きることになります。
大人になるのに必要な感受性が成長しません。

「親がいつ怒りだすかわからない」
「どのような理由で怒り出すかわからない」
という状況に置かれていては子どもが情緒不安定になるのは当然です。
まさに「神経衰弱」という言葉のとおりですね。
学校に行っているうちはまだしも、家に帰ってから寝るまでの間ずっと親の顔色をうかがってビクビクするのはとてもエネルギーを消費します。
土日なんて朝から晩までずっと同じ家に住むことになりますから、たまったものではありませんね。
反抗期を完全否定・無視された
毒親は、子どもの反抗期を不都合としてとらえるもの。
「生意気」「めんどくさい」といった、否定的なとらえ方しかせず、せっかくの子どもの心理的成長の機会である自立心や、自己主張を完全に否定してしまいます。
自分の世界が許されない
毒親育ちは、一人部屋を与えられなかったり、与えられたとしてもノックをされなかったりします。
子どもが大人になるために必要な「自分の世界」を作ることができません。
せっかく打ち込めるものが見つかっても集中できないんですよね。
毒親の85%は子ども部屋をノックしない【プライバシーがない親】
親の基準で理不尽に否定されたり、馬鹿にされる
子どもが草花を集めれば
理科の実験をすれば
医者になりたいと言えば
普通の親ならゆるす、もしくは応援するような場面でも毒親は自分の価値観だけで否定をします。
子どもは、素直な感情を表現・消化して満足する機会を失うのです。

毒親の人生がうまくいっていないから、子どもの不幸を望むところがあります。
そもそも親が幼稚
「子は親の鏡」と言います。子どもは親を手本にして育っていきます。
親の精神年齢が低ければ、なにも始まらないのです。
子どもは成長することができません。

ようするに「体は大人、頭脳は子ども」なんですよね。
例
- ちょっと気に入らないことがあるとかんしゃくを起こすか、自分のルールを強制する
- 非常事態にひどく動揺する
- 情緒不安定
たとえば旅行で海に行くか山に行くかとなったとき、海に行きたい毒親は無理やり行き先を海に決めたりします。
子どもがガラスを割ってしまったとき、ヒステリーを起こして怒鳴ったりもします。
中には
と落ち着いて対処する親もいれば、すぐに取り乱す親もいるのです。
毒親と発達障害(ADHD)の関係。衝動的でわがままな言動が目立つ
視野を広げることができない
毒親は、自分の価値観がすべてです。子どものすることに過干渉に口出しをし、束縛するもの。
世の中には、さまざまな価値観があるということを、子どもは学べません。

毒親は日ごろから勉強していないんですよねえ。
もちろん読書もしないし、ニュースも見ない。視野が狭く柔軟な対応のできない人が毒親になります。
病的なほど自分を責めすぎる
毒親は、自分の思い通りにいかないと、激しく子どもを責めます。
子どもは異常なほど自分を責めるようになるのです。
誰もわるくないのに
と自分を責めてしまったり、夜寝る前に1日の失敗を思い出して不眠症になることも。
5年も10年も前のことをずっと引きずる人もいます。
自分を責めすぎることによって、他人への寛大さを得ることができません。

自責の念が強い人におすすめの考え方は
です。
人生ははかなく、失敗や成功などが小さなことに感じられるようになります。
毒親育ちが抑圧を解き大人になる方法
毒親と絶縁する
毒親とは関わっているだけで、心が休まる暇がありません。
子どもが小さい頃は、親の好き勝手に支配しますし、子どもが大人になったらなったで、今度は病気アピールをしたりして甘えてきます。
どのような場合でも、毒親と関わっているうちは、心理的な成長を期待することができません。
一人暮らしを始める
毒親は子どもに恩を着せます。
毒親育ちのアダルトチルドレンは「自分の力でやった!!」という意識が育っていません。
一人暮らしを始めて
と認識することで、自立心を学べます。
理不尽なんですけど社会人になったらすべて自己責任です。
毒親の元に生まれたのも自己責任なのです。
大切なことなのでもう一度言います。世の中は理不尽です。
ただし、親のどこが悪かったのかを認識したうえで
「自分はこう生きる!」
「覚悟を決める!」
という風に最終的に次のステップを決めるのであれば一時的に親を責めることも必要になります。
なお、カンペキな解決策などありません。人生では何かを犠牲にして決断する必要があります。
引っ越しをして毒親から逃げよう。距離を置くのが一番【一人暮らし】
孤独を楽しむ
人は孤独になって、初めて自分自身と向き合えるようになるもの。
また、周囲に誰もいないため、自分で何か熱中できること、楽しいことを見つけ出す必要が出てきます。
自分自身で何かを見つけ出すことによって、「自分の世界」というものがつくられていくのです。

毒親のもとを離れていればもう過干渉にジャマしてくる人はいません。
じっくりと自分の世界を楽しみましょう。
親に馬鹿にされたことを、あえてやってみる
親に馬鹿にされたことを思い出し、もしそれを
という気持ちがあれば、実行します。
親の呪いによってためらっていたことを、あえてやってみるのです。
人は、本当にやりたいと思ったことを実行した時に感動し、心が成長していきます。
何か目標を立てるのもいいですし、もしくは
という理由でためらっていることがあれば実行してもいいです。
他人に迷惑をかけず、人の道に外れるようなことでなければ、何をしてもいいでしょう。
子ども向けのオモチャを買ってもいいですし、グリコのおまけを集めてもいいです。ドラえもんの映画を見てもいいのです。
れっきとした、子どもが大人に成長する過程です。
毒親という土壌で育たなかった自分を、一から育てなおしてあげるのです。
何を隠そう、私は30歳の時に100円ショップのオモチャを熱心に眺めていた時期があります。
物事には段階があります。
「かっこいいなあ~」
「面白いなあ~」
「かわいいなあ~」
からはじまり、
そのうち
に変わります。
さらには
「コスト・パフォーマンス」
「企業努力」
「素材」
「製造国」
「マーケティング」
といった興味に変わっていくのです。
ニュースを聞いたり、海外の文化を知る
今ではアベマTVやラジコといったサービスを通じて、お手軽にニュースを聞くことができます。
世の中のさまざまな主義・価値観、スケールの大きな政治・犯罪などを見聞きすることによって、視野を広げることになります。
柔軟で冷静な考え方ができるようになっていくのです。
選択肢の幅を広げることができますし
と思えるようになってきます。
また、自分とは違う価値観の人に出会っても
と思えるようになります。